「部活できないなら社会貢献を」コロナで休部中、献血に挑戦 マネジャーの玉城さん発案 那覇西高水泳部


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初めての献血に臨む那覇西高校水泳部のメンバー=8月21日、那覇市久茂地のくもじ献血ルーム(玉城笑来さん提供)

 沖縄県立那覇西高校水泳部の2年生メンバーらが8月21日、那覇市久茂地のくもじ献血ルームで献血した。新型コロナウイルスによる臨時休校のさなか、「部活ができないなら社会貢献を」というマネジャーの玉城笑来(にらい)さん(17)の呼び掛けに部員が応じた。

 献血したのは玉城さんと水泳部員7人のほか、那覇高校に通う玉城さんの双子の妹夏祈(かない)さんの計9人。献血終了後、部員らは「自分の血が困っている人の役に立つ」と達成感を口にしたという。

 玉城さんは看護師の母、咲恵さん(44)から「コロナ禍で血液が不足している」との話を聞き、献血に興味を持った。4月に1人で献血を試みたが「怖くてできなかった」。

 部活動の仲間と一緒なら献血できると思い、LINE(ライン)でメッセージを送ったり、部員が集まる機会に呼び掛けたりして賛同者を集めた。

献血を終え、笑顔を見せる那覇西高校水泳部のメンバーと呼び掛け人の玉城笑来さん(前列左から2人目)

 夏休み明けも臨時休校で練習ができない中、部活動の顧問から「部活ができるのは世界が平和だからだ。コロナ禍でも自分にできることを考えて」と言われたことも後押しとなった。

 献血当日、玉城さんは先陣を切って挑戦した。「怖かったけど、みんなの方が怖いと思い、一番最初に行った。終わってみると全然痛くなかった。次回献血ができるのが楽しみ」と話した。