古い赤瓦、工房の屋根に やちむん職人・登川さん 中部で集めた7500枚活用


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(左から)登川均さんと妻の明美さん=8月28日、うるま市兼箇段の「からや窯」

 【うるま】うるま市兼箇段の「からや窯」工房の屋根に、戦前の古い赤瓦などが使用され話題を呼んでいる。やちむん職人の登川均さん(61)は、15年ほど前から登り窯を作るため陶芸仲間で、読谷・石川・勝連地域で民家を解体する際に集めた。目標の登り窯は頓挫してしまったが、集めた対のウーガーラ(男瓦)2500枚、ミーガーラ(女瓦)5千枚、合計7500枚を屋根に使用し今年4月に工房を新築した。

 登川さんは経費がかさむため工房の新築を一時はあきらめたというが「赤瓦集めを手伝ってくれた仲間の思いを形にしたかった」と感慨深げに話していた。

 工房の見学は不可だが、マカイ(おわん)やチューカー(急須)などをギャラリーで販売している。問い合わせはからや窯(電話)098(923)3185。
 (喜納高宏通信員)