県大会V選手たちへ「幻になった甲子園」の切符を 八重山高校、野球部OB会が支援募る


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クラウドファンディングへの協力を呼び掛ける八重山高校野球部OB会の前野尚史会長(中央)ら=8月26日、八重山高校

 【石垣】2020沖縄県高校野球夏季大会で優勝した八重山高校野球部の選手らを甲子園球場に招待し、グラウンドで記念撮影する資金を集めるため、同校野球部OB会は7日からクラウドファンディングを始めた。目標金額は500万円で、期間は10月30日まで。

 県大会で初優勝を果たしながらも甲子園での試合ができなかった球児らに、甲子園の記憶を残してもらおうと企画した。マネジャーを含めた3年生21人と監督らを甲子園に招待する予定という。新型コロナウイルス対策として、石垣島発着までの間、複数回の抗原検査も実施したいとする。

 一方で甲子園のグラウンドでの写真撮影などには高野連の承認が必要なため、現在調整を進めている。承認が得られない場合や新型コロナウイルスの感染状況次第では、新チームの試合渡航費と、練習設備の補修費に使用したい考えだという。

 クラウドファンディングの支援者には、支援額に応じてオリジナルTシャツやタオルなどが送られる。
 8月下旬に会見を開いたOB会の前野尚史会長は「甲子園大会がなくなる中、野球する意味を見失わずに最後まで戦ってくれたのは誇りだ。離島なので渡航費負担なども重い。クラウドファンディングを機に、この現状も分かってもらいたい」と話した。

 支援は、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で受け付けている。