ごみ拾いできる時にできる場所で 地域とつなげる マナティの金城さん 処理システム構築


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
地域のパートナー(左)からごみ袋を購入する「プロジェクトマナティ」メンバー=2月、渡嘉敷村渡嘉敷のアロハレンタ企画(マナティ提供)

 海岸の漂着ごみを介して、ごみ拾いをしたい人とごみが漂着する地域の人をつなげ、コミュニティーの輪を広げようと、プロジェクトマナティ(金城由希乃代表)が沖縄県内で活動を始めている。個人ができる時にできる場所でごみを拾えるシステムで、コロナ時代にぴったりだ。19日には世界各地で一斉に行われるワールドクリーンアップデー2020がある。金城代表は「地域や世界とつながりながら、身近な場所で地球を良くする活動に参加して」と呼び掛けた。

 ごみ拾いで集めたごみは家庭ごみに出すことができず、処理時にトラブルになることがあるという。清掃イベントは距離や時間の都合で参加しにくいこともある。マナティではごみ処理の課題を解決し、都合がいい時に希望の場所で参加できるシステムを作った。

 本島内や渡嘉敷島にカフェや共同売店など約16の「パートナー」がおり、ごみを拾う人はパートナーから500円でごみ袋を買う。集めたごみはパートナーに託し、パートナーは居住自治体のルールに従ってごみを分別し処理する。

 マナティの金城代表はサンゴに優しい日焼け止めを開発・販売する社会起業家。500円はごみの処理代や運営費に使い、善意のみに頼らない持続可能な仕組みを目指す。「パートナーは素敵な人ばかり。ごみを介して各地に出向き、地域の人に出会ってほしい」と願いを込めた。

 19日のワールドクリーンアップデーは個人や他団体からの参加も可能で、世界各地の活動がインスタグラムに投稿される予定。

 マナティのパートナーなど詳しくはマナティのホームページまで。
 (黒田華)