議会経ず村道工事着手 渡嘉敷、村長謝罪「問題を検証」


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
村議会の承認を得ずに改良工事を施工した道路=9月9日、渡嘉敷漁協前

 【渡嘉敷】渡嘉敷村の座間味秀勝村長は9日、渡嘉敷村議会(玉城保弘議長)の9月定例会で村道阿波連線の改良工事の変更契約が議会の可決前に着手したこと、8月6日に開かれた臨時会前日に把握しながら、議会へ報告しなかったことなどについて謝罪した。

 15日には文書で玉城議長に謝罪した。座間味村長は8月24日の臨時会閉会後に議会に経緯の報告と謝罪をしているが、議会開会中には謝罪をしていなかった。

 同改良工事は新たに渡嘉敷港から村道阿波連線を結ぶ工事で、渡嘉敷漁協前から新設した渡嘉敷河川架橋とをつなぎ、嘉手苅地区新道路を通り、渡嘉敷集落「にしの橋」から村道阿波連線を結ぶ道路工事。今回はその継続工事の変更契約の追加工事となっていた。

 當山清彦議員によると、工事は8月5日に行われ、同日午後4時に一時中止した。翌6日に開かれた臨時会では村側から問題が起こったことを議員に報告せず、審議され、議会で可決した。その後工事は続行した。

 當山議員は「臨時会では村から説明もなくその後、引き続き改良工事を着工したのはなぜか。村高速旅客船の新造船発注の際の旧高速船『マリンライナーとかしき』の売船契約時にも同様の問題があったにもかかわらず、今回の問題が起きている。議会軽視であり、二元代表制の根幹を揺るがす重要な問題だ。内部統制がしっかりしていたらこのような問題は起こらなかったのではないか」と村執行部をただした。

 座間味村長は「工事施工状況の報告が上がってない。このような問題が起こらないように内部統制をしっかりし、工事請負業者を検証したい」と答弁した。