女子フットサルのKYFA第17回九州選手権が26日、佐賀県で開幕する。県代表として「ESQULA(エスクラ)」が2年連続で出場する。前回大会で力を出し切れず大敗した悔しさをバネに1年間鍛えてきた。悲願の九州制覇へ森内正茂監督は「一番の目標に向けて真剣に取り組んできた。上を目指す」と自信をのぞかせた。
森内監督は沖縄出身の妻の洋子さん=旧姓・屋宜=と10年前に沖縄に移り住んだ。競争の激しい東京都リーグでプレーした経歴があり、沖縄では県内強豪のSYMモリマサクラブに所属。「未来の名プレーヤーを輩出したい」と九州突破を目標に掲げて2016年3月にエスクラを創設した。
選手は高校1年から40歳までの13人。学生中心の若いメンバーだ。徐々に力を付けて昨年初めて県リーグを制覇し、九州出場を果たした。しかし、優勝した佐賀県代表に初戦で1―7で完敗。桑山祥子主将は「自分たちの実力を100パーセント出せないまま終わった」と振り返る。
目指すべき地点が明確になり意識が変わった。こだわるのはフットサル特有の動きだ。細かなタッチや狭いスペースを突くテンポ良いパス回し、サインプレーなどを徹底、強化した。敗戦を機に全国では主流の戦術「クワトロ・ゼロ」を採用。高度な組織力でフィールドプレーヤー4人が自陣から連動して攻撃する。
1月の九州大会では、エスクラから8人が入った県選抜が佐賀選抜と対戦。0―0で折り返すなど競り合った。結果は0―2で敗れたが、差を詰めた実感があったという。
九州優勝チームは全国大会(北海道、10月30日~11月1日)の出場権を得る。高い位置でボールを保持するピヴォも、最後尾で攻守を統制するフィクソもこなす主力の大城怜は「この1年でフットサルをたくさん勉強した。勝つためにレベルアップした姿を見せたい」と強気で挑む。
(古川峻)