ビーフシチュー、12年継ぎ足しソースにうまみ YOUSHOKU TARO(与那原町)<うちなー味まーい18>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ワインにぴったりな料理を提供する瑞慶覧長由さんと看板犬タロウ=19日、与那原町与那原の「YOUSHOKU TARO」

 与那原交差点近くに、うっすらと明かりがともるレトロ調のしゃれた洋食レストランがある。名前は「YOUSHOKU TARO」(洋食タロウ)。扉を開けると店の名前にもある看板犬「タロウ」が出迎える。カウンターには酒瓶が並び、奥には木製のアップライトピアノとスピーカーがある。BGMには絶えずジャズが流れている。

 シェフは与那原町出身の瑞慶覧長由さん(41)。沖縄と東京で洋食レストランやジャズバーなどで働き、料理の経験を積んだ。2006年、与那原に帰り、バー「夜ノアシオト」を開店。その後「食事をメインとした店を開きたい」と、13年にバーを経営しながら同店をオープンさせた。「オープン当時は、与那原にはほとんど洋食のレストランがなかったため、地元の人が新鮮な気持ちで足を運んでくれた。最近は東浜に住む県外からの移住者が『東京で食べた味に似ている』と懐かしんでくれる」と喜んだ。

 人気メニューは県産和牛を使用したビーフシチュー。とろけるような柔らかい牛肉と、12年継ぎ足したこくのあるデミグラスソースが特徴。「素材そのもののうまみを継ぎ足して作ったソースなので、ぜひワインと一緒に食べてほしい」と笑顔で語る。

12年継ぎ足したデミグラスソースで作ったビーフシチュー

 最近はテークアウトも始めている。瑞慶覧さんは「家族とゆっくり会話しながら洋食を楽しんでほしい」と話した。営業時間は午前11時半~午後3時と午後5時~11時。月、火曜日定休。与那原町与那原601の1。(電話)098(944)0358。

(金城実倫)