「まだ寂しい」てだこ浦西駅 進む開発、コロナで一部撤退も 開通1年


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開発が進むてだこ浦西駅前=浦添市前田

 【浦添】沖縄都市モノレール浦添延長区間が開業してから、1日で1年が経過した。てだこ浦西駅周辺では、整地や道路整備、地中化電線の整備など工事が進む。一方で、商業施設やマンションなどの建設は進んでおらず、駅の利用者からは「夜になると暗くてさびしい」との声も上がる。

 駅周辺の開発事業を手掛ける浦添市てだこ浦西駅周辺土地区画整理組合の又吉眞孝理事長は「新型コロナウイルス感染症流行で若干の遅れや計画の見直しもあるが、全体的に工事は順調だ」と話す。駅前のメイン道路は現在工事中で、今年中に完成する予定。住友商事・イオン琉球が手掛ける駅隣接の大型商業施設は来年1月の土地の引き渡しへ向けて作業を進めている。駅の南側には、ともに17階建てのホテルとマンションを建設する計画で、2026年7月のオープンを予定する。

 ただ、新型コロナの影響も現れている。フィットネス事業を中心とした開発を目指していた区画は参入を予定していた事業者が「コロナの影響で集客が見込めず、事業が成り立たない」として撤退し、計画が白紙に戻った。11月からフィットネスに限定せず事業者を募集する。又吉理事長は「コロナの影響で浮き沈みはあるだろうが、街づくりの基本方針は変わらない。経済状況に左右されることなく、地権者や市民の『夢の街』を実現したい」と語った。