【名護】沖縄県名護市山入端の島袋信子さん(85)が2004年に撮影し、本紙の2日付で「16年前撮影の女性探す かき氷の3人組」と報じ、島袋さんがモデルになった女性3人を探していた件で21日、島袋さんは女性たちと再会を果たした。写真に写っていたのは、読谷村出身の当時21歳の3人。島袋さんから手渡された写真を手に「まさか残っているとは思わなかった。思い出の写真として大切にしたい」と感謝の言葉を述べた。
3人は読谷高校創作ダンス部の同級生の志茂(旧姓瑞慶覧)なおみさん(37)=糸満市、上地(旧姓比嘉)世梨奈さん(37)=読谷村、外間(旧姓石川)美香さん(37)=宜野湾市。
島袋さんにカメラを向けられた04年6月27日、3人は知人のカメラマンの撮影の練習でモデル役を頼まれ、名護市の21世紀の森公園を訪れていたという。おしゃれで堂々とポーズをとっていた3人について島袋さんは「観光客かもしれない」と見つからないことを心配していたが、記事が掲載されてから数日後、上地さんから連絡があった。
ダンス部のチームメートや家族らから「新聞に載っている」と連絡を受けたという3人。「記事をフェイスブックに載せている人もいた」(志茂さん)、「モデルのポーズができたのはダンスで表現力が鍛えられたからかも」(上地さん)、「(島袋さんに)会えてうれしい。写真を大切に保管してくれていたことがありがたい」(外間さん)とそれぞれ感慨深そうに語った。
再会場所の山入端地区会館には、3人の家族も勢ぞろいした。島袋さんは「私が死んだらこの写真も捨てることになると思っていたので、連絡をもらったときは涙が出た。それぞれ成長し、立派に子育てをしている姿がうれしい」と目を細めた。
21日は敬老の日。写真を受け取った志茂さん、上地さん、外間さんは花などを島袋さんに贈った。島袋さんと女性たちは「これも何かの縁なのでこれからも交流を続けよう」と誓い合った。
(松堂秀樹)