首里城復興を願う講座開催  150年前の「からくり花火」再現も 来月、国立劇場


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「首里城と芸能」に向けて会見する(左から)国立劇場おきなわ調査養成課の茂木仁史課長、県立芸術大学の麻生伸一准教授、同劇場の稲福弘常務理事=24日、浦添市の同劇場

 国立劇場おきなわは10月13日と20日の両日午後6時から、首里城復興を祈念する公演記録鑑賞と講座「首里城と芸能」を同劇場で開催する。20日は、約150年前に製作されたからくり花火の実演もある。国立劇場おきなわ運営財団の稲福弘常務理事は「首里城あっての琉球伝統芸能。(復興に向けて)多くの人々を巻き込んでいけるようなスタート(となるイベントに)したい」と意気込んだ。

 13日は、島袋光裕、大宜見小太郎、真喜志康忠ら名優が出演した、1974年上映の史劇「首里城明け渡し」(山里永吉作)を抜粋して鑑賞する。同劇について史実と史劇の観点から、県立博物館・美術館の田名真之館長と伝統組踊保存会の眞境名正憲会長が、それぞれ講演する。

 20日は「首里城のうとぅいむち(おもてなし)」をテーマに、昨年10月に野外実験舞台で開催された復元公演より「執心鐘入」を上映する。また花火について、日本の花火の歴史をまとめた「花火」などを著した福澤徹三氏と県立芸術大学の麻生伸一准教授、国立劇場おきなわ調査養成課の茂木仁史課長が講演する。講座終了後に野外で、1866年の尚泰冊封に際して製作されたからくり花火「双龍」を再現し、実演する。

 入場料は各日500円。全席指定。問い合わせは調査養成課(電話)098(871)3318(平日午前10時から午後6時)。