那覇空港の愛称「飛び安里空港」は継続審議 「偉人PRを」「慎重に対応」 沖縄県議会


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
            那覇空港

 5日の沖縄県議会総務企画委員会で「『飛び安里空港』を那覇空港の愛称とすることを求める陳情」が審議された。南風原町議会の知念富信議長から新規で提出された。県は国管理空港の那覇空港の愛称制定には法令上の規制はないとしながらも、国が示す「地域住民にとって身近な存在として、今後の幅広い利用促進や需要喚起が期待される愛称」などの条件を説明した。

 宮城力県企画部長は「必要性や効果を含め、関係機関と意見交換していく」と述べた。同陳情は継続審議となった。

 陳情によると、世界で初めて有人飛行を成功させたライト兄弟よりも1世紀以上前に、南風原町の「飛び安里」こと安里周當と息子の周祥が快挙を成し遂げたとされる。偉業を広く知らしめるため、愛称にすることを求めた。

 空港がある那覇市の小禄地域出身の仲村家治委員は「歴史的に旧軍の小禄飛行場が那覇空港となった経緯がある。地元の人間からすると、『那覇』までの変更が許容範囲だ。慎重に対応してほしい」と要望した。

 南風原町の赤嶺正之町長は9日に県庁の宮城部長を訪ね、愛称制定を要請する。