海外への荷物配送、バーコードでスムーズに 琉球物産貿易連合が開発


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バーコードを読み取って作成したインボイスを手にする琉球物産貿易連合の髙良守社長=9日、嘉手納町屋良の道の駅かでな

 琉球物産貿易連合(豊見城市、髙良守社長)は商品のバーコードを読み取るだけで海外に荷物を送る際の税関申請に必要な書類を作成できるシステムを構築し、指定管理をしている嘉手納町の「道の駅かでな」で9日から運用を始めた。同時に道の駅かでなでは、おみやげなどの海外配送を店舗で受け付けする「店舗受付型海外配達サービス」も開始した。

 外国人観光客は購入したおみやげを自分で物流会社に持ち込み配送していることが多い。購入店舗から物流会社まで自分で持っていく必要があることや、海外に荷物を送る場合に必要となるインボイス(税関申告書類)作成の煩わしさがこれまで課題となっていた。

 特にインボイスは購入した商品名や価格、個数を購入者自身が英語で記入しなければならず、観光客の負担になっている。

 琉球物産貿易連合が開発したシステム「海外配達サービスシステムエクセルパーフェクト」は、商品バーコードから商品データを読み取って外国語で自動入力し、自動的にインボイスなどの書類を作成。その場で印刷もできる。

 髙良社長は「宅配手続きの知識がなくても誰でもできる」と利便性をPR。「一義的にはインバウンドの利便性向上だが、物流を確立させることで、海外にいながら沖縄の商品を購入できるポストコロナのビジネスモデル構築につながる」と話した。

 沖縄イーコマース協議会の銘苅誠也代表理事は「今後、越境ECも含めて展望がある」と期待した。

 店舗受付型海外配達サービス開始にあたり、道の駅かでなでは11月末まで先着20人に海外配送の料金が2020円割引となるキャンペーンを実施している。