順位戦で興南は劣勢から逆転し、与勝を退けた。0―7から終盤一気に追い付く。タイブレークでの4失点もひっくり返した。中盤に守備のほころびを突かれて大量失点。レギュラー陣を大幅に交代させての総力戦となった。
六回に主将の宮城琉人がライト方向への三塁打で2打点。八回には4番・盛島稜大が同点に追い付く適時打を放った。タイブレークでは呉屋輝(ひかる)が中前へのサヨナラ打で試合を決めた。
我喜屋優監督は「取り返したのは見事。ベンチを含めたチームプレーの勝利」と選手の底力をたたえた。
◆与勝あと一歩勝利届かず 高校野球秋季大会
昨夏の1年生中央大会で敗れた興南の背中を与勝がとらえかけた。
中盤までに先制、ダメ押しと試合を決めかけたが、粘る興南にタイブレークでサヨナラ負け。昨秋から不動の4番で、投手としてもけん引する又吉和輝の高校公式戦では初の本塁打も飛び出したが、勝利にはあと一歩届かなかった。
「準決勝でのコールド負けから1年。あの時はエースの山城君も出してもらえなかった」と又吉。興南のエース、山城から放った貴重な1本に「やっぱり勝ちたかった」。惜敗を胸に刻み、冬の厳しいトレーニングに挑む。
▽順位戦
興南 12―11 与勝
(延長十回タイブレーク)
▽決勝
沖縄尚学 8―0 具志川商