【東】東村高江の米軍北部訓練場跡地で16日までに米軍のものとみられる銃弾170発が見つかった。1993年に返還された場所で、米軍のものであれば20年以上放置されていた可能性がある。同日、県警が回収した。
発見地点は県道70号から数十メートル森に入った所で、チョウ類研究者の宮城秋乃さんが見つけた。麻袋に入っていた銃弾は空包のほか、未使用弾もあった。直径約12ミリと9ミリの2種類で機関銃や小銃用とみられ、弾の表面は土で覆われていた。周辺では米軍のものとみられる照明弾や煙幕弾のほか、手りゅう弾も見つかっている。手りゅう弾は7月に陸上自衛隊が回収した。
現場は93年に米軍から返還された約480ヘクタールの一部で、現在は国有林。斜面には小瓶やバッテリーなども投棄されていた。16日は宮城さんと伊佐真次村議が現場を確認し、県警に通報した。銃弾は名護署員が回収した。同署は取材に「詳細は確認中」としている。
伊佐村議は「世界自然遺産登録を目指す中、周辺の森を訪れる人もいるかもしれず、銃弾が放置されているのは問題だ」と指摘した。宮城さんは「まだ危険物が残されている可能性はあり(国などに)早急に対応してほしい」と求めた。