米軍の刑法犯 復帰以降は6029件 凶悪犯は580件 10・21県民大会から25年


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 沖縄県警の犯罪統計書によると、沖縄の日本復帰以降に発生した米軍関係者の刑法犯摘発件数は2019年末までに6029件に上る。うち殺人や強盗、放火、強制性交等の凶悪犯は580件だった。1977年の総摘発件数は342件と過去最多だったが、ここ数年は20~40件のペースで推移している。復帰直後と比較すると減少傾向にあるが、殺人や強盗などの凶悪犯もたびたび発生している。

 少女乱暴事件が発生した1995年の総摘発件数は70件で、凶悪犯は殺人と強制性交等の2件だった。ここ数年の凶悪事件では2016年に元海兵隊員で米軍属の男が女性を殺害、19年4月には海兵隊所属の海軍兵が女性を殺害後に自殺する事件もあった。今年5月には北谷町の両替店に米陸軍兵と軍属が刃物を持って押し入り、現金を奪う強盗事件も発生している。

 事件の度に県内では日米地位協定の改定要求が高まり、県も正式に改定案を示すなど、日米両政府に訴えているが改定の実現には至っていない。