「代表入りしメダルを」 走り幅跳び 津波、東京五輪向け決意 「沖縄の陸上を盛り上げたい」


「代表入りしメダルを」 走り幅跳び 津波、東京五輪向け決意 「沖縄の陸上を盛り上げたい」
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 今月上旬に新潟市で開かれた陸上日本選手権の男子走り幅跳びで初優勝を飾り、今月中旬に帰省していた津波響樹(那覇西高出―大塚製薬)が15日、豊見城市内で琉球新報のインタビューに応じた。オフシーズンの過ごし方や来夏の東京五輪に向けた意気込みを語った。

 ◇   ◇

 ―今は練習もオフか。

 「日本選手権後、3週間ほどオフがもらえた。おじいちゃんとおばあちゃんには帰省することは内緒で、メダルを持って帰ろうと思って戻ってきた。『おめでとう』と言われた」

 ―改めて、日本選手権を制した気持ちは。

 「おととしは6位で、去年は(けがで)出られなかった。各カテゴリから強い選手が出られるので、やっぱり他の大会とは違う。ずっと日本一は目標だったので、うれしい。橋岡(優輝)がいない中で『自分が優勝しないとダメ』という気持ちもあった。ただ記録は満足していない」

 ―記録は7メートル99だった。

 「(ファウルだった)一本目で8メートル10~20は跳んでいたから、調子は良かった。あれが成功していれば、あとは攻めるだけだった。調子がいいと助走スピードが上がってストライドも伸びるので、踏み切りが合わなくなる」

 ―勝ちを意識して優勝した。安定感が増してきているのではないか。

 「その実感はある。優勝の自信もあった。2カ月で4試合をこなし、この試合で終わると決めていたので、今季に心残りはない」

 ―オフシーズンで注力する部分は。

 「これまでけがが多かったが、今年はそれがなかったことが一つ成長した部分。コロナの影響で、家で体幹トレーニングとか細かい部分ができたので、その成果だと思う。それを続けつつ、もう一段、二段とスピードや技術を上げたい」

 ―来夏の東京五輪に向けての決意を。

 「来年6月の日本選手権で3位以内に入れば代表に内定する。まずはそこにピークを合わせ、五輪ではメダル、優勝を目指す。沖縄は県外に比べると陸上の人気がないので、もっと盛り上げたい。少しでも注目してもらって、自分も陸上をやりたいと思う子が増えればうれしい」

 (聞き手 長嶺真輝)