コロナ禍の学生生活に不安… 沖縄の大学生、77人が休学 退学は12人


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 新型コロナウイルスの影響による沖縄県内大学の休学者が少なくとも延べ77人いることが20日、琉球新報のまとめで分かった。退学の届け出は12人だった。各大学によると、休学・退学した学生はアルバイト先の休業による収入減のほか、交流が制限された中で学生生活を送ることへの不安などを理由に挙げているという。

 休学を届け出た学生は琉大が44人(前期18人、後期26人)、沖国大が4人(前期0人、後期4人)、名桜大が6人(前期2人、後期4人)、沖縄大が14人(前期7人、後期7人)、県立芸大が9人(前期5人、後期4人)だった。県立看護大、沖縄女子短期大はゼロだった。沖縄キリスト教学院大・同短大は集計中。

 前期・後期の休学届け出数を集計して休学者を算出した。前期・後期の両方を休学した学生はそれぞれに計上しているため、実数は77人より少ない。

 前期・後期合わせた退学者は琉大が3人、沖国大が4人、名桜大が1人、沖縄大が4人の計12人だった。

 新型コロナウイルスの影響で県内大学は臨時休校を余儀なくされ、現在もオンライン中心の授業が行われている大学もある。本人や親の収入減で学費が払えないなどの経済的事情があるほか、「交流がない」「大学の施設を使えない」など、授業方法に関する不満や私生活での苦しさを休学・退学の理由に挙げる学生もいるという。

 大学側は国の学生支援緊急給付金や家計急変に伴う奨学金などの申請支援をしているほか、オンライン授業に対応するためのパソコン、Wi―Fi(ワイファイ)ルーター貸し出しなどを行っている。