中学軟式野球で宜野座V、全国大会へ 比嘉が力投、五回に猛攻 大里に6ー1


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 中学軟式野球の第12回全日本少年春季大会県予選大会最終日は18日、名護市のタピックスタジアム名護で決勝を行い、宜野座が大里に6―1で快勝し、優勝した。宜野座の左腕・比嘉翔吾が被安打5、2奪三振で力投した。優勝の宜野座は全国大会(2021年3月・静岡県)、準優勝の大里は九州大会(11月14~15日、福岡県)への出場権をそれぞれ獲得した。

被安打5の1失点で力投した宜野座の比嘉翔吾=18日、名護市のタピックスタジアム名護

 宜野座の勝利への執念が集大成となって現れた。ゲームは0―0で膠着(こうちゃく)したまま、五回裏の宜野座の攻撃に。序盤の湿った打線とはうって変わり、打者一巡の猛攻。単打、犠打、盗塁でたたみかけ、この回5安打6得点を挙げて最後までリードを守った。

 投げては、左腕・比嘉翔吾が被安打5の1失点で好投。走者が出ると「苦手だった」というけん制を何度も行い、進塁を狙う走者を最大限に警戒した。昨年もベンチ入りしていたが、勝ち上がれずに涙をのんだ苦い記憶があった。この日は、優勝が決まってマウンドを降りると目に涙をためベンチで歓喜する仲間に迎えられた。「去年勝てなかった悔しさを覚えている。本当にうれしい」と言葉を詰まらせ、喜びに浸った。

 五回に攻撃の口火となる安打を放ち、先制点の走者としてホームを踏んだ石川晄大主将は「地域の人に(優勝で)恩返しができた」と笑いが止まらない。県制覇の目標は達成できた。次は「全国制覇が待っている。きょうのような宜野座らしいプレーで全国の頂点に立ちたい」と闘志を新たにした。

 (上江洲真梨子)