玉城知事「首里城の管理続けたい」 大龍柱の向きは「検討委に任せる」


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首里城の管理継続について語る玉城デニー知事=23日午前、県庁

 玉城デニー知事は23日の定例会見で、31日に火災から1年を迎える首里城について、国から委託された管理期間が終了する2023年1月末以降も管理の継続を希望する意向を示した。玉城知事は火災について「県は管理者として、沖縄美ら島財団は指定管理者として責任があると重く受け止めている」と改めて責任を認めた。その上で「県としては引き続き管理を続けていきたいということで、国へ申し入れたい」と話した。県の第三者委員会の再発防止策を踏まえた対策を講じていくとした。

 正殿の復元に関連し、従来横向きだった大龍柱の向きを正面にするよう、市民団体が県議会に陳情したり、那覇市議会が市民の意見聴取と議論を行うことを求める意見書を可決したりしている。

 玉城知事は大龍柱の向きについては国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」で議論されるとの認識を示した。「さまざまな意見があることを検討委で申し上げたい。この議論は検討委に任せたい」と述べた。

 玉城知事は31日から城郭内の世誇殿で火災前の首里城の様子を写した動画を放映したり、女官居室内に売店とイートインスペースを設置したりするほか、寄満(ゆいんち)跡地にグッズ販売所を設けると発表した。県は10月28日~11月3日を「首里城復興ウイーク」と位置付け、少なくとも20のイベントが実施されるとした。昨年中止となった琉球王朝祭り首里「古式行列」も開催される。