2割「倒産・廃業も」 那覇商議所がコロナ影響調査


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 那覇商工会議所(石嶺伝一郎会頭)は23日、新型コロナウイルス感染症の影響調査結果を発表した。3月時点の調査よりも悪影響が拡大し、現在の経済状況が続いた場合に倒産や廃業を考えていると答えた企業は18・9%(152社)だった。そのうち、1・3%が「すでに倒産、廃業予定」と答えるなど、窮状が浮き彫りとなった。

 業種別の割合では、観光需要の著しい減少の影響を受けている旅行業で回答企業の90%が倒産、廃業を考えているとした。介護や福祉施設などの医療・福祉では44・4%、飲食業は42%、宿泊業は41・7%だった。

 同商議所は「かなり深刻に受け止めている。止血に全力を尽くし、県にもコロナ関係の支援制度の継続を求めている。金融機関の追加融資を受けられるように、返済計画の策定支援もしている」と話した。

 現状が続いた場合の事業継続可能な期間については「継続は可能」と答えた企業が57・7%だったのに対し、1年程度が19・4%、半年程度が13・8%、3カ月程度が3・8%だった。「事業継続は難しい」と答えた企業も2・6%に上り、1年以内に事業が立ちゆかなくなるとみている企業が合計で39・6%となった。

 感染症拡大による企業活動への影響については「影響が出ている」が71・7%で前回調査から15・3ポイント増加した。宿泊業、旅行業は回答した全企業が影響が出ているとした。飲食業、医療・福祉、小売業、教育・学習支援も回答企業の9割以上が影響ありと答えた。

 対前年比で売り上げや客数の減少があった512社のうち、47社(9%)が「約90%減少」と答えた。6割を超える企業が、前年比40%以上減少した。

 自由意見では、感染拡大防止策の強化や補助金、支援制度の拡充、持続化給付金などの再度支給や拡充を求める声が多かった。