沖縄県文化観光スポーツ部は26日、2020年度上半期(4~9月)の入域観光客数が前年比81.8%(437万5500人)減の97万3100人だったと発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で19年上半期の534万8600人から大幅に減少し、100万人に届かなかった。上半期として減少数、減少率ともに過去最大の落ち込みで、復帰後初めて海外からの入域客がゼロとなった。
県が同日発表した9月の入域観光客数は前年同月比71.9%減の22万7600人だった。
本年度は4、5月に国と県が緊急事態宣言を発令し、人の往来が大きく制限された。7月は回復を見せたものの、8月に再び県独自の緊急事態宣言があり、沖縄観光のピークである夏場の需要を直撃した。例年は8月だけで100万人前後が訪れるが、今年の8月は同80.1%減の20万2800人にとどまった。
県は10月以降の観光見通しについて、航空路線の減便により厳しい状況は続くが、「Go To トラベル」の東京追加や新規航空路線の就航、修学旅行の実施予定があり、一定の回復があると見込んでいる。
渡久地一浩県文化観光スポーツ部長は「感染状況とのバランスを取りながらプロモーションに取り組んでいきたい」と話した。