【宜野湾】米軍普天間飛行場のゲート前で祈り、賛美歌を通じて平和を願う「普天間基地ゲート前でゴスペルを歌う会」の抗議行動が活動開始から8年間、続いている。26日夕、同飛行場の野嵩ゲート前で抗議行動を行い、キリスト教の関係者ら19人がマスクを着けて参加した。「ここにフェンスがある限り、ゴスペルを通して平和を訴えよう」と誓い、歌声を響かせた。
抗議行動は2012年10月29日、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの同飛行場配備を受け、野嵩ゲート前で始まった。13年7月、政府がゲート前にフェンスを設置しても、毎週月曜の夕方、ゲート前の歩道で行動を続けた。15年からは月1回、名護市辺野古の抗議行動でもゴスペルを歌う。ゴスペルを通じた抗議行動は、普天間から首相官邸前など全国に広がった。
辺りが暗くなった26日午後6時、活動開始から8年を迎える抗議行動が始まった。神谷武宏代表(58)=普天間バプテスト教会牧師=がマイクを握り、「こんなに長く続けるつもりはなかったが、歌わざるを得ない状況が沖縄にはある。命が軽視されている以上、続けていけたら」と力を込めた。フェンスを挟んで軍警察が監視する中、メンバーはテーマソングの「勝利をのぞみ」など賛美歌7曲を歌い、祈りをささげた。クラクションを鳴らし、車中から笑顔で手を振る人もいた。
(真崎裕史通信員)