キングス劇的8連勝 残り4.7秒、ファンタジスタ並里の真骨頂! Bリーグ第10戦


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは28日、広島県の広島サンプラザホールで広島ドラゴンフライズ(西地区)と今季第10戦を行い、74―72で接戦を制した。8連勝で通算成績は8勝2敗となり、西地区1位に返り咲いた。終盤までシーソーゲームが続いたが、最後は並里成の劇的なブザービーターで決めた。次節は11月7、8の両日、神奈川県の川崎市とどろきアリーナで川崎ブレイブサンダース(東地区)と2連戦を行う。

琉球―広島 第3クオーター、巧みなハンドリングで攻撃を仕掛ける琉球の並里成(中央)=28日、広島県の広島サンプラザホール(Bリーグ提供)

 残り4.7秒、同点の場面。緊迫した空気の中、スリーポイントライン外側のゴール正面でパスを受けたのは“琉球のファンタジスタ”並里成だ。

 ジャック・クーリーとのピック&ロールを使い、独特なリズムで正面からゴールへ切り込む。フリースローライン付近で208センチのグレゴリー・エチェニケが前方に立ちはだかると、進行方向を真横に変えた。そのまま左45度で後方にジャンプ。放ったシュートはリングに触れることなくネットを揺らし、同時に試合終了のブザーが響いた。

 勝利の興奮そのままに右手の人さし指を突き上げ、反対コートへ駆け出す並里。後方からチームメートたちが抱き付き、もみくちゃになってアウェーでのシーソーゲームを制した喜びを分かち合った。

 ビッグマンを中心にけがが相次ぎ、外国籍選手がクーリーのみだったキングスにあって、この日いずれもチームトップの17得点、4アシストで仲間をけん引。「みんなが助け合い、40分間やった結果」と満足げに振り返った。次節はアウェーで強豪川崎に挑む。「サイズがあり賢いチーム。ベストを尽くしたい」と力を込めた。


キングス 8勝2敗 
 74―72 (15―20,21―18,18―18,20―16)
広  島 3勝7敗

◆ハードにプレーした

 藤田弘輝HC(キングス)の話 厳しい状況の中、選手がハードに、一丸となってプレーしてくれた。僕たちのプレーを見て沖縄の皆さんの元気の源になれたのではと、誇りに思っている。