中城村の老人施設、省エネ機能で災害時避難所に 来月開所「日の出園」


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11月1日に開所する「なかぐすく日の出園」=26日、中城村伊舎堂(南島会提供)

 【中城】社会福祉法人南島会(平良裕一理事長)は11月1日、中城村伊舎堂で住宅型有料老人ホーム「なかぐすく日の出園」を開所する。津波などの災害時に避難所として機能することで、村の防災計画に位置付けられる。環境省の補助を受けた「レジリエンス強化型ZEB(省エネビル)」実証事業。太陽光発電を含めたエネルギー削減率は65%となる。

 同園は鉄骨造り地上2階建て。延べ床面積は1649平方メートル余。全個室で26人が入所可能。1階のデイサービス施設は1日55人が利用できる。

 災害時の避難定員は地域住民を含めて70人。高効率の空調設備などで電力消費量を削減し、太陽光発電と大容量の蓄電池を備えているため、停電時も電気が使用できる。

 県未来エネルギー整備協会の知名清事務局長は、レジリエンス強化型ZEBの老人ホーム落成は「県内初ではないか」と話した。

 南島会の安里勇さん(主任介護支援専門員)は「地域の人々と交流を重ね、地元に根付いた笑顔のあふれる施設にしていきたい」と語った。