アカハラダカやサシバ、阿嘉島に 渡り鳥続々飛来


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
アカハラダカ幼鳥。日本では越冬せず、フィリピンやインドネシアなど東南アジアまで渡る=阿嘉島
コムクドリの群れも確認

 【座間味】座間味村阿嘉島では9月16日からアカハラダカ、サシバを中心とした渡り鳥の定点観察を行っている。

 アカハラダカは9月18日に今シーズン初めて確認され、10月21日の時点で242羽を数えた。最大の群れは9月22日の61羽で、これは阿嘉島だけではなく、座間味や慶留間などの各島からの群れが合流した数だった。サシバについては初めての確認は10月2日で、総計は10月21日時点で1144羽、10月12日には最大の群れ154羽が見られた。

 ただし、昨年に比べて記録できた数はアカハラダカで半分ほど、サシバでは4分の1ほどだった。阿嘉島では観察できた数は少なくなったが、ほかの主要な中継地点では、昨年とほぼ同じかそれ以上の数が記録されているので、個体数自体が減少しているわけではないと思われる。

 雨雲の発生や風向き、風力など、何らかの条件によって今年は当地を中継地点として利用する両種が少なかったという可能性が高い。

 そのほかツバメが連日のように飛来しているほか、サンショウクイやコムクドリの群れ、エゾビタキ、ツメナガセキレイやキセキレイなどのセキレイ類が観察できている。冬の訪れの前にまだしばらくは鳥の渡りが続きそうだ。
 (村石健一通信員)