宿泊手続きの無人化技術に最高賞 北谷町の2社が出展 リゾテックアワード


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 宜野湾市の沖縄コンベンションセンターを中心に開催されている「ツーリズムEXPOジャパン 旅の祭典in沖縄」「リゾテックオキナワ おきなわ国際IT見本市」は30日、業界関係者を対象とした2日目の展示商談会が開催された。リゾートとテクノロジーを融合させた優れた技術、製品、サービスを表彰する「リゾテックアワード2020」が発表され、宿泊施設のフロント業務を無人化する「MujInn(ムジン)」が総合グランプリに輝いた。

総合グランプリを受賞したユナイテッドコーポレーションとゴールドバリュークリエーションの代表者ら(右)、イノベーション部門グランプリのパシフィックハイウェイジャパンの代表者ら(左)。中央は稲垣純一ISCO理事長=30日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター会議棟

 イノベーション大賞には顔認証、音声認識、言語理解、多言語対応などの機能を有する近未来型人材配信サービス「ミラーコンシェルジュ」が選ばれた。

 多言語対応のリモートチェックインシステムの「ムジン」は、ゴールドバリュークリエイション(北谷町、金見義教社長)、ユナイテッドコーポレーション(同、山田亮社長)が出展。本人確認、宿泊者名簿作成、ナンバーキーの受け渡しなどを自動や遠隔で行う。宿泊客からの問い合わせにはビデオチャットで対応。他言語翻訳機能も備えるため、インバウンドにも対応できる。

 宿泊施設でのクレジット決済のほか、沖縄ファミリーマート店内に設置されている「ファミポート」での現地決済などの機能も備える。金見社長は「沖縄発のソリューションとして全国に広げていきたい」と意気込んだ。山田社長は「安心安全なサービスで沖縄の観光を担う存在になりたい」と話した。

 パシフィックハイウェイジャパン(東京都、佐藤秀仁社長)が出展する「ミラーコンシェルジュ」は、最新のAI技術とアバターを利用し、鏡にコンシェルジュを配信するサービス。自動翻訳機能や顔認識、AI会話機能を備え、非接触での受付や遠隔接客システムとして活用できる。

 プラットフォームをパシフィックハイウェイジャパンが、コンテンツをハナムラ(東京都、花村勇臣社長)が開発している。佐藤社長は「世界の最先端の技術を取り入れてさらに進化させていきたい。今後は沖縄でも展開し、観光のお手伝いをしたい」と語った。