石垣陸自ゲート設置で説明会 住民側は退席「対象地区全員に説明を」 防衛局は拒否


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手前に座っていた4地区代表者らが退席した新ゲート設置に関する説明会=2日、石垣市役所

 【石垣】石垣市平得大俣で工事が進む陸上自衛隊駐屯地で、周辺集落近隣への新たなゲート設置が判明した件で、沖縄防衛局は2日、市役所で市や周辺4地区(於茂登、開南、川原、嵩田)代表者を対象にした説明会を開いた。出席した4地区公民館長らは防衛局側が地区の全住民らを対象にした説明会を開催しない方針を示したことなどに反発し、退席した。

 防衛局から10月26日に通知された今回の説明会について、4地区側は29日、地区の全住民らを対象にした別の日の開催などを防衛局に求めるよう市に要請していた。市は防衛局に口頭で要請を伝えていた。

 会議冒頭で防衛局の村井勝企画部長は新型コロナウイルスを理由に今後の説明会は「計画していない」とした。

 4地区側は防衛局の説明会開催の在り方や市の対応を批判。中山義隆市長は「市長として責任を持って(再度)開催してもらう」として退席しないよう促したが、公民館長らは「防衛局が予定はないとしている中、今回聞いて開催されなければ、私たちが住民に説明しなければならない。その責任は負えない」などとして、説明前に退席した。

 村井企画部長は新ゲート設置について「(市や住民に)説明をしておらず申し訳ない」と謝罪した。中山市長はゲートを集落と反対方向に移動できないかなどを質問した。