沖縄戦の実相に迫る 本紙関連企画や連載など証言記録を書籍に


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「沖縄戦75年 戦火の記憶を追う」琉球新報社編集局編著(高文研・1980円)

 琉球新報社編集局は沖縄戦から75年の節目に「沖縄戦75年 戦火の記憶を追う」(高文研・1980円)をこのほど発行した。「戦禍を生き延びてきた人々」(8月1日発行)の続編で、同書以降に本紙で掲載された関連企画や連載などをまとめ、30人余の沖縄戦体験者の証言を収めた。さまざまな地域に足を運び、多くの証言の記録と新事実の発掘に注力した。11月上旬に県内書店に並ぶ予定。

 本書に収めた連載は、全戦没者追悼式の会場変更問題などを取り上げた「『戦争死』に向き合う 沖縄戦75年追悼の内実」、第32軍司令部壕の保存を巡る動きを伝えた「戦火の首里城 地下に眠る32軍壕」、記者が各地の戦争遺跡をたどった「記者が歩く戦場の爪痕」、三つのテーマで読者から寄せられた沖縄戦体験記を基に連載を編んだ「読者と刻む沖縄戦」。戦争体験者と若者の座談会や関連記事も掲載した。

 出版記念トークイベント「記者が沖縄戦取材を語る」が7日午後3時、那覇市のジュンク堂書店那覇店で行われる。取材に関わった記者ら4人が登壇する。本の問い合わせは高文研(電話)03(3295)3415。