ひきこもり、家族会が沖縄で会議 経験者への相談振り返り、支援語り合う


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 【名護・那覇】NPO法人全国ひきこもり家族会連合会(KHJ)は5、6日、名護市と那覇市で沖縄ブロック会議を開いた。KHJが10月上旬に開いた相談会の内容報告や対応法などについて議論した。名護の会合は5日に市大東のカフェ「ヒプノ」で開き、行政や社会福祉協議会の関係者のほか、ひきこもりの当事者や家族なども自身の経験を基にアドバイスした内容を共有した。

ひきこもりの相談法について協議する関係者ら=5日、名護市大東の「ヒプノ」

 子どもがひきこもりを経験した男性には、発達障がいでひきこもる小学生の母親から相談があったという。男性は「『(子どもが)できないことには目をつむって、できることを褒めてほしい』とアドバイスした。子どもが自己肯定感を持てる姿勢が大事だ」と強調した。

 ひきこもり当事者の男性も相談役を務め、その内容を報告した。男性に相談した女性は、20代の子どもと役所に相談に行ったとき、役所担当者が就労支援の話をして、それが原因で親子関係が崩れてしまったという。男性は「いきなり就労の話になり、心を閉ざしたのだろう。本人にとっては地獄だったと思う。(親と役場担当者で)事前に話し合う内容について調整すべきだった」と話した。

 名護の会合が行われたヒプノは障がい者の就労支援や本人や、その家族の居場所として機能してきた。昨年ごろからひきこもりの人も受け入れている。ヒプノの濱畑直哉さんは「いろいろな人たちの支援や居場所として活用してもらいたい」と話した。

 KHJなどは8日午後3~5時、ヒプノで相談会を開く。参加無料で事前予約制。定員10人。問い合わせは(電話)080(4090)4388。