県高校総合体育大会の駅伝(男子第68回・女子第38回)は6日、今帰仁村総合運動公園付帯公認マラソンコース(男子42・195キロ、女子21・0975キロ)で行われ、男子は北山が2時間17分16秒で2年連続12度目、女子は名護が1時間21分06秒で4年連続10度目の優勝を果たした。優勝校は男子第71回、女子第32回全国高校大会(12月20日、京都府)に出場する。
強気のたすき 後半底力 女子・名護
名護3区の佐渡山真雅(2年)からトップに1分11秒差の2位でたすき受けた4区の山城瑚子(1年)。「全国に行きたい。追いつこう」と強気は揺るがず、1・5キロ地点で先頭を視界にとらえた。車両の荻堂仁監督からげきが飛ぶ。「1位の近くでたすきを渡すか、追い越して渡すかどっちだ。追い越すだろう」。山城は「最後の力になった」とギアを上げ、残り500メートルで抜き去った。
「1年生が本当に頑張ってくれた。力を出し切ろう」。アンカーの荻堂李々花(3年)は奮い立った。北山と並走しつつ、「苦手な登りで勝てば優勝できる」と残り1キロの長い坂でスパートをかける。約500メートルで後ろを振り返り、「これはいける」と勝利を確信した。ゴールするとその場に倒れ込んだ。
沿道の声援を力に変えたという荻堂は「4連覇のプレッシャーがあったけど、陰で支えて応援してもらったおかげ」と感謝した。
3年生の仲愛琳主将(2区)や吉元花(1区)にとっては区間2位に甘んじ、悔いも残った。それでも「全員駅伝」(荻堂)でそれぞれ1位に食らいついたからこその優勝だ。全国切符を勝ち取り仲主将は「すぐに切り替えて、いい練習をする。1時間17分を切りたい」と準備を進める。
(古川峻)
区間賞独占 個々に進化 男子・北山
男子北山は昨年より1分5秒縮めて2連覇した。全ての区間賞を取り2位に6分18秒差と圧倒。オープン参加のB、Cチームも上位に入る層の厚さ見せた。源河開偉主将は「個人がそれぞれ目標タイムを決めていた。その通りのレースができた」と納得顔だった。
狙っていた大会記録は暑さで厳しい状況だったため「勝つことだけを考えた」(1区の上原琉翔)。7人中6人が昨年も走っており、源河主将は「経験値で有利だと思った」と自分たちの走りに徹した。
昨年と同区間で20秒縮めた5区の玉城竜馬は「全員が自己ベストを更新している」と自信をのぞかせる。チームは長時間で長い距離を走るより、10キロなどの距離で多く練習した。スピードが増し、陸上部からフォームなども改めて学び、ピッチが速くなったという。
10月の九州新人陸上5000メートルで県高校記録を打ち立てたエースの上原は都大路に向けて「スピードが通用することは分かっている。昨年は3キロで離されたけど、今年はついていって体力でも負けない」と闘志を燃やす。