県高校新人体育大会は8日、ハンドボール男女決勝が八重瀬町の具志頭社会体育館であり、男子は興南が14年連続34度目、女子は那覇西が3年連続15度目の優勝を果たした。
那覇西 持ち味の堅守速攻、30得点で圧倒
持ち味の堅守速攻を発揮した那覇西が30得点で浦添を圧倒した。控え選手を含め毎試合で「全員得点」という厳しい課題を課して臨んだ新チーム。目標の全国制覇に向けてまずは県トップの力を証明した。
自陣からの縦パスに、縦から横へと流れるようなパス。浦添の選手を置き去りに敵陣に攻め上がる。前半序盤は左サイドの島袋心花が動きだしの鋭さで3連続得点すると、センターバックを交互に務めた金城菜々子と金城望子も素早いパス回しで好機をつくり、自らも得点源となってチームを引っ張った。
1年の時からけがで苦しんできた金城菜。昨年の新人大会もけがに泣き、7月の県総体も左足の肉離れで不出場だった。2年生の多くも主力で優勝候補と目された県総体は、準決勝でコザに敗れた。
現世代は中学のころにJOCのメンバーで旧知の仲。金城菜はそこに「甘えがあった部分がある」と振り返り、県総体の悔しさから「厳しくしていこう」と気持ちを切り替えたという。優勝にも「内容はまだまだ」と口に出るのは反省ばかり。「高いレベルにいつでもやれるようにしたい」と先を見据えた。
(謝花史哲)
興南 故障から復帰の伊禮、6得点躍動
昨年10月の試合で右膝を故障して以降、実戦から離れていた興南の伊禮颯雅(そあ)が主将としてチームをまとめ優勝を果たした。
中学で全国制覇した神森のメンバーが再び主力を担う。前半には照屋拓実と逆速攻でフリーになると息の合ったスカイプレーを決めきった。けがを感じさせない生き生きとした動きを見せ、計6得点を挙げた。照屋も負けじとミドルシュートなどでチーム最多の7得点。親泊寛粋も5得点するなどチームで35点まで積み上げた。
別の中学出身者も含めて、厚みを増した新チーム。伊禮は「目指すは全国制覇」と言い切った。