キングス、信州に逆転勝利 80-71 船生が連続得点で「救世主」に 第15戦


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キングス―信州 第4クオーター、巧みなフェイントで守備を突破し得点する船生誠也=15日、沖縄市体育館(Bリーグ提供)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは15日、沖縄市体育館で信州ブレイブウォリアーズ(西地区)と今季第15戦を行い、80―71で勝利した。11まで伸ばしていた連勝を止められた前戦の雪辱を果たした。通算成績は12勝3敗で同地区1位のまま。第3クオーター(Q)で一時リードを許したが、船生誠也の連続得点で再び逆転に成功し、そのまま逃げ切った。14日の試合で左足首を負傷した田代直希主将は欠場した。次戦は12月2日に愛知県のウィングアリーナ刈谷でシーホース三河(同区)と対戦する。

 第3Q開始直後に逆転を許し、中盤で信州に最大7点差まで引き離されたキングス。最後まで重い展開でシュート成功率が上がらなかった前日を思い起こさせる嫌な流れだったが、救世主が現れた。船生誠也だ。

 ゴール下でキム・ティリにダブルチームが仕掛けられるのを見計らい、右コーナーでフリーでパスを受けてキャッチ&シュート。「いいパスだったから迷わず打てた」。冷静に沈め、1点差に詰め寄る。続く攻撃でも左45度から3点弾を決めて同点に追い付き、さらに鋭いドライブからレイアップを決めて逆転した。

 ホームコートで流れを引き寄せ、第4Qの初めの攻撃では今季から新たに挑戦しているPGとしての能力もいかんなく発揮した。チームで「一番の強み」と語るジャック・クーリーのポストアップを選択し、得点に成功。その後もクーリーがゴール下で得点を重ね、引き離した。

 第4Qでファウル五つで退場となったが「戦術以前に強度の高さは表現しないといけない部分」と、守りでも終始激しいプレッシャーをかけ続けた。一方でPGとして「まだはまってる感覚はない」と自身に厳しい。「チームが勝つために何が必要かを考え、一番自己犠牲を見せないといけない」と語る理想のPG像を目指し、研さんを続ける。
 (長嶺真輝)


▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、1511人)
キングス 12勝3敗
 80―71(21―12,15―20,22―22,22―17)
信  州 5勝10敗

 【評】前戦から一転、外角のシュートタッチが改善したキングスが序盤からリードする展開。第3Q、信州に内外から得点されて逆転を許したが、船生誠也の連続得点で逆転し、最終第4Qへ。最後はジャック・クーリーを中心に着実に得点を重ね、勝利した。

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一歩成長できた

 藤田弘輝HC(キングス)の話 2日間ともタフな試合で我慢比べだった。チームとして一歩成長できた。前日は守備の要点が崩れ、荒くなって点数を取られたが、今日はそれに対する意識があり、守備が締まった。

守備ミス多すぎた

 勝久マイケルHC(信州)の話 勝つチャンスは十分にあったけど、チームのルールを守らずにコーナーから3点弾を打たれたりと、守備のミスが多すぎた。そこから船生選手を波に乗せてしまった。