断捨離の寄贈品で地域活性化 大宜味村の瀬長さんがショップ開店 障がい者雇用も視野


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「断捨離ショップ」を開店した瀬長瞳さん(前列右)とスタッフ=5日、大宜味村大保

 【大宜味】大宜味村在住の瀬長瞳さん(82)が5日、村大保に非営利のリサイクルショップ「断捨離ショップ」をオープンした。買い取りではなく、寄付によって集まった洋服や未使用の食器類、骨董(こっとう)品などを販売するのが特徴だ。利益は北部地域の活性化や、障がい者雇用に向けて活用される。

 那覇市出身で、結婚を機にカナダで40年以上暮らしていた瀬長さんは3年前に帰沖。その後、今年4月に「北部地域の活性化を手助けし、障がい者の働く場をつくりたい」との思いから一般社団法人「ヒトミワールドプロジェクト」を立ち上げ、6月から大宜味村で活動を始めた。

 断捨離ショップは同法人の最初の活動で、アシスタントの友人らと商品の整理に励む。地域住民のほか、中部からも寄付に訪れる人もいるという。店内には古着や未使用の食器のほか、つぼや置物、小型家電など幅広い品物が並ぶ。

 またショップ近くで農園も始めた瀬長さん。アシタバを栽培するほか、今後養蜂も行う予定だ。「将来的には事業所を開き、断捨離ショップと農園などを障がい者が働ける場所にしたい」と意気込みを語った。

 瀬長さんらは商品の整理などを手伝うボランティアも募っている。「ショップに足を運んでもらうことで、やんばるに遊びに来るチャンスにもなる」と語り、寄付や来店を呼び掛けた。

 「断捨離ショップ」は木~土曜日の午前10時から午後4時まで営業。新型コロナ感染対策として来店には予約が必要で、5人以下の人数制限がある。寄付するとコーヒー、スイーツのサービスがある。問い合わせと予約は(電話)0980(44)2676。(下地陽南乃)