映画の舞台4県の魅力と秘話は…沖縄国際映画祭プレイベント


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「沖縄ヒストリカルムービー デジタルで甦る8ミリの沖縄」に登壇する(左から)ひがりゅうた、クリス、真喜屋力、當間早志=10月31日、那覇市前島のよしもと沖縄花月

 2021年春に開催する「島ぜんぶでおーきな祭 第13回沖縄国際映画祭」のプレイベント「島ぜんぶでお~きな映画上映会」(主催・県)が10月31、11月1日の両日、那覇市のよしもと沖縄花月や桜坂劇場、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟で開催された。地域の魅力を映画で伝える「地域発信型映画」では、愛知県、富山県、神奈川県、沖縄県を舞台にした映画4作品の上映と舞台あいさつで訪れた来場者を楽しませた。司会はガレッジセールの川田とゴリが務めた。

 10月31日、よしもと沖縄花月では「沖縄ヒストリカルムービー デジタルで甦(よみがえ)る8ミリの沖縄」を開催。お笑い芸人・ありんくりんの進行で、沖縄アーカイブ研究所の真喜屋力とシネマラボ突貫小僧の當間早志が約50年前に撮影された8ミリフィルム映像と、「グーグルアース」を使用して現在の様子を比較しながら解説した。

 1960年代の那覇中の修学旅行を撮影した貴重な映像も公開。当時、報道された時事ニュースにも触れながら、沖縄の歴史を映像を通して身近なものに感じさせた。

沖縄県大宜味村地域発信型映画「演じる女」を上映後、出演者と撮影秘話を語る監督の照屋年之(右端)=11月1日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟

 1日、沖縄コンベンションセンター劇場棟で「地域発信型映画」の上映と舞台あいさつが催された。富山県射水市に住む少女の成長を描いた「#放生津(ほうじょうづ)カンタータ」(金森正晃監督)では、舞台あいさつに先生役を演じた中井りか(NGT48)が登壇した。中井は「きれいな映像で富山の良さが伝わる作品になっている」と話した。撮影では、富山の名産「白エビ」の弁当をはじめ「差し入れがおいしかった」と射水市の良さを語った。

 神奈川県横浜市の鶴見仲通り商店街を舞台にした「だからよ~鶴見」(渡辺熱監督)には、出演した川田広樹(ガレッジセール)や、かーなー(いーどぅし)、なみなみ(同)、宮川たま子、渡辺が登壇し作品への思いを語り合った。

 短編映画「演じる女」(照屋年之監督)では、上映後に川田が「すごい泣いちゃいましたね。よかったー。すごいな」と相方・ゴリの仕事ぶりを絶賛し、撮影秘話で盛り上がった。映画に出演した仲田まさえと劇中の演奏を務めるよなは徹が民謡「かなさんどー」を生演奏したほか、主演を務める満島ひかりから、ビデオメッセージが公開され観客の拍手喝采に包まれた。

 このほか、1日に桜坂劇場で次世代を担う人材、才能を発掘するプロジェクト「クリエイターズ・ファクトリー」が開かれ、6作品が上演された。