基地問題に向き合う「軸」を 早稲田大生と沖縄の若者が意見交換


社会
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オンライン講義で沖縄の米軍基地問題などについて議論する早稲田大学の学生と県内の若者ら=12日

 ジャーナリストを目指す早稲田大学の学生24人は12日、琉球大学の学生や沖縄県内の若者5人とオンラインで意見を交わし、沖縄の米軍基地問題ついて理解を深めた。早稲田大の講義「ジャーナリズム演習ベーシック」の一環。

 例年は県内での現地研修があるが、新型コロナウイルスの影響で今回はオンライン学習となった。

 琉球大4年の河野慧(あきら)さん(24)は、基地問題を「経済」「安全保障」「事件事故」の三つに焦点を当てて説明した。「常に自問自答し、モヤモヤしながら考え続けてほしい」と話した。

 県内で平和教育やガイドをする狩俣日姫(につき)さん(22)は「国の大きな力によって、一つの県の民意がつぶされている構造がある」と強調。県外出身者が構造的に加害者になることを指摘し「自分のポジショナリティー(政治的立ち位置)を明確にした上で問題に向き合ってほしい」と訴えた。

 講義に参加した早稲田大2年の久慈春花さん(20)は「自分の立場を理解して、いろいろな視点から物事を考えたい」と感想を述べた。同3年の小島瑶平さん(25)は「非当事者だからこそ知る努力をすることができる。意見を柔軟に聞いて自分なりの軸を作ることが大切だ」と語った。