辺野古抗告訴訟、沖縄県の訴えを却下 「国交相裁決は違法」主張に那覇地裁


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那覇地裁

 名護市辺野古の新基地建設を巡り、県による埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決は違法として、県が処分取り消しを求めた抗告訴訟の判決で、那覇地裁(山口和宏裁判長)は27日、県の訴えを却下した。

 県は辺野古沖の建設予定地で軟弱地盤が見つかったことなどから埋め立て承認の撤回は適法と主張。県の撤回を取り消した国交相裁決は違法であり、取り消されるべきだと訴えた。

 一方、国は過去の最高裁判例から、県の訴えが裁判の対象にならないと反論。裁決の適法性など中身に踏み込まず、訴えの却下を求めていた。

 2018年8月、県は辺野古沖の埋め立て承認を撤回した。沖縄防衛局は行政不服審査制度を利用して国交相に審査請求などを行い、国交相は19年4月に県の承認撤回を取り消す裁決をした。