「銀河観測の継続を」と署名5000超 石垣の高校生ら呼び掛け


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5千筆超の署名が集まったと発表する「ベラジニア」と石垣市商工会青年部のメンバー=22日、市商工会ホール

 【石垣】予算削減で運用停止の可能性があった銀河系の立体地図作成を目指す「VERAプロジェクト」を巡り、電波望遠鏡がある石垣島観測局の長期的な運用継続を展開した高校生グループ「ベラジニア」と石垣市商工会青年部は22日、市商工会ホールで会見を開き、市内からの署名が5099筆集まったと発表した。プロジェクト存続を求める全国での署名と合わせて、24日に文部科学省に提出した。

 同青年部によると、署名を受けた文科省側は「2022年度までの予算は確保している」と回答した。

 署名活動は10月1日~11月6日に市内各地で行われた。全国での署名総数は1万6344筆で、石垣市分が3割を占めた。

 会見でベラジニアの青木宙帆さんは署名への感謝を述べ「(観測局での)『美ら星研究探検隊』への参加で宇宙に興味を持ち、もっと知りたいと思うことができた。私たちの代で終わらせてはいけない。(署名活動は)さらに宇宙への興味を持つきっかけにもなったと思う」と話した。

 VERAプロジェクトは、石垣市など全国4カ所の電波望遠鏡を組み合わせて銀河系の立体地図を作成する計画。運営資金を拠出していた国立天文台が、国からの交付金減少を理由に3月、21年度での終了を通告していた。

 石垣市議会も10月に文科省に継続を要請しており、その際に萩生田光一文部科学相も継続する方針を示していたという。