宜野湾市の男女共同参画条例案に反対陳情 署名1360筆も 逐条解説の「性的指向」明記に反発


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宜野湾市議会の9月定例会=9月24日(資料写真)

 【宜野湾】沖縄県宜野湾市が新たに制定を目指す「市男女共同参画推進条例案」について、市民から案に反対する陳情が市議会に提出されていることが1日、分かった。案の逐条解説に、市議会が与党多数で否決した「市男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例案」の内容が含まれていることを反対理由としている。陳情に賛同する署名も1360筆集めたという。

 新たな条例案は前回案から名称を変え、市議会与党議員から疑義が上がっていた「性的指向」などの文言はなくなっている。一方、市民に伝わりやすいように作成された逐条解説で、「多様性」の定義の中に「性的指向」などの文言が入っている。

 陳情は11月18日付で市議会に提出された。市が制定を目指す新たな案に反対し、県内の他の10市と同様の男女共同参画推進条例の制定を求めている。新たな案の逐条解説で前回案の内容を再登場させているとして「こうした手法は姑息で、先の市議会の議決があまりに軽んじられている」と批判した。

 陳情は4日から始まる市議会12月定例会で審査される予定。新たな条例案は、パブリックコメントを踏まえ、現在、諮問機関が作成に取り組んでいる。男女共同参画に関する理念条例は県内11市で宜野湾市のみが制定していない。