「eスポーツ」急造チーム快進撃、全国3回戦進出 中部農林定時制「今後部活に」


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部への昇格を目指しeスポーツに取り組む中部農林高校定時制1年生の有志=11月25日、うるま市田場の同校

 【うるま】中部農林高校定時制1年生の有志が、パソコンや家庭用ゲーム機で腕前を競う「eスポーツ」に励んでいる。11月下旬に開催された「第3回全国高校eスポーツ選手権大会」では同校から2チームが出場し、うち1チームは3回戦まで勝ち進んだ。部や同好会への昇格を目指し、生徒らは今後本格的に力を入れていく考えだ。

 みんな元々ゲームが好きだったが、eスポーツはほとんど経験がなかった。大会があることを知った10月末ごろから興味のある人で集まり、練習を始めた。しかし生徒らはパソコンを持っておらず、部や同好会でもないため学校の支援が受けられない状態だった。

 サポート役を務める小池隆之教諭が各方面に相談し、IT企業や専門学校から機材や練習場を借りることができた。大会はオンラインでの開催で、大会本番用の場所と機材も提供してもらった。

 出場したのは「ロケットリーグ」部門で、ジャンプやロケット飛行ができる特殊な車を使い、サッカーをするゲームだ。日中はアルバイトしている生徒もおり、全体での練習時間がなかなか確保できない中、授業の前後を利用し練習に励んだ。

 迎えた大会本番では「ポンコツファイターズ」と「ヒージャー汁」の名で2チームが出場。全国からは121校178チームが参加した。試合の結果、「ポンコツ―」が3回戦まで勝ち進む健闘を見せた。「ヒージャー汁」は初戦敗退した。生徒らは本物のサッカーのように声を掛け合いながらプレーした。

 山口拡さん(16)は「連携がうまくいき、何とか2勝することができた。うれしい」と喜んだ。

 小池教諭は「まさか勝てるとは思わず、驚いている。これからもできるだけ多くの大会に出場し、実績を積み上げたい。今後部活にできたら良い」と話した。その上で「eスポーツはコミュニケーション能力の向上にも役立っている」と意義を語った。

 来年3月に開催される決勝大会に進出した4チームの一つに、うるま市のN高校eスポーツ部が含まれている。