衆院沖特委、野党の茂木外相への質疑を拒否 「議会軽視」と与党に抗議


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衆院沖縄北方特別委員会での質疑拒否をめぐって与党対応に抗議した赤嶺政賢(右)、屋良朝博衆院議員(左)ら野党委員・理事=3日、東京

 【東京】衆院沖縄北方特別委員会(西村智奈美委員長)の赤嶺政賢氏、屋良朝博氏ら、野党委員・理事が3日、院内で会見し、国会会期中の同委員会での質疑を茂木敏充外相の外交日程を理由に拒否されたと明かした。野党筆頭理事の佐々木隆博衆院議員は与党側の対応に対して「議会軽視だ」と憤り、与党側に抗議したことを明らかにした。

 衆院沖縄北方特別委員会は2日、現政権発足後、初めて開かれ、茂木氏と河野太郎沖縄担当相がそれぞれ所信表明を述べた。

 佐々木氏らによると、野党委員・理事は臨時国会が開かれた10月から、与党側に質疑の機会を設けるよう交渉を重ねてきたが、与党側は茂木氏の外交日程を理由に拒否したという。

 赤嶺氏は、茂木氏が2日の所信表明で米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を推進する考えを示した点に触れ、「民意に反する政府のやり方についてわれわれの質問に答えるべきだ。政府が国会での質疑も受けないで、やりたいことだけはやらせてもらいますというやり方は国会の権能を蹂躙(じゅうりん)する姿勢だ」と批判した。

 野党側は茂木、河野の両氏が同席する場での質疑の機会を奪われた点を問題視している。屋良氏は「説明しないという政権の体質が如実に表れた。議会人として許すべからざる事態だ」と強調した。