4日午前11時51分ごろ、那覇空港を離陸した日本航空904便の左翼エンジンが損傷するトラブルが発生した。機体は緊急事態を宣言し、那覇空港に緊急着陸した。那覇空港事務所によると、乗員乗客189人にけが人はいない。国土交通省航空局安全部航空事業安全室は「重大インシデント」と認定し、航空事故調査官の派遣を決めた。乗客から左翼エンジンから炎が上がったとの目撃情報もあり、国交省がトラブルの原因について調査を進めている。
国交省によると、日本航空904便は4日午前11時45分に那覇空港を離陸し、羽田空港に向かっていた。離陸から6分後の同51分ごろ、那覇空港北100キロ高度5千メートルの上空で、左翼エンジンから異音と振動が発生したため、エンジンを停止させたという。緊急事態を宣言した上で那覇空港へ引き返した。
日本航空によると左エンジンにある一部のファンブレードと、エンジンカウル(覆い)に損傷を確認した。落下物などの報告はなく、運行前の点検でも異常は確認されなかった。エンジンの経年劣化状況なども確認し、運輸安全委員会の調査に協力する方針。日航は「お客さま、ならびご関係のみなさまにご不安とご迷惑をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます」とコメントした。
このトラブルで那覇空港第2滑走路は午後0時23分から1時までの間、閉鎖され、出発2便(最大5分)、到着3便(最大12分)に影響が出た。904便の乗客は後続便に振り替える措置を取った。