比嘉大吾「もう一度ボクシングに懸けたい」大みそかにアジア王座挑戦 世界タイトルへ布石


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大みそかのタイトルマッチに向けてオンラインで記者会見に臨む比嘉大吾(左)と野木丈司トレーナー=4日

 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級元王者で、世界ボクシング協会(WBA)バンタム級10位の比嘉大吾(25)=宮古工高出―Ambition=が4日、オンラインで会見を開き、31日に東京・大田区総合体育館で世界ボクシング機構(WBO)アジアパシフィックバンタム級王者のストロング小林佑樹(29)=六島=の防衛戦に挑戦者として対戦すると発表した。試合開始時間は未定。

 比嘉は「自分のボクシングをして、倒せるようにしたい」とKO勝利に向け意気込みを語った。会見には野木丈司トレーナーも同席した。

 戦績は比嘉が18戦16勝(16KO)1敗1分け、小林は24戦16勝(9KO)8敗。2018年の世界戦で計量に失敗し、王座剥奪となった比嘉は今年2月の復帰から3戦目。10月26日に行われたバンタム級ノンタイトル10回戦の堤聖也(角海老宝石)戦を引き分け、2カ月ぶりの試合となる。大みそかの試合は自身初。

 小林の印象を「タフで攻めてくるタイプ」と語った比嘉は、手数の乏しかった前戦を反省し「前回はあまり(パンチを)もらってはいなかったけど、手があまり出なかった。そこを直したい」と見通した。

 復帰後、モチベーションの維持に苦労した時期もあったが「前回はスタッフ、野木さんに嫌な気持ちをさせてしまい、もう一回ボクシングに懸けたいという気持ちが出た」と今は練習に前向きさが生まれているという。世界王者への返り咲きに意欲を見せた上で「次につながるようにしっかり倒す」と気合を入れた。

 野木トレーナーは「今は世界タイトルに向けて上っている段階。次の試合で僕からの合格点が出るといい」と世界戦に向け弾みが付く一戦になることを期待。ジムは今回の一戦で勝利し、来年以降の世界戦を見据えているという。

 一方、大阪市の所属ジムで会見したストロング小林は「僕がチャンピオンだが、挑戦者の気持ち。格上に挑戦する気持ちでやりたい」と決意を語った。