沖縄県琉球赤瓦漆喰(しっくい)施工協同組合は5日、県内各地の左官職人らを対象に、琉球赤瓦の漆喰塗り講習を那覇市西の県職業能力開発協会で実施した。伝統的な漆喰赤瓦の屋根の景観を創出する新たな人材育成を目指す。
参加者らは、並べた赤瓦の隙間に漆喰を丁寧に塗り接着するなど、真剣な表情で取り組み、技能の習得に励んだ。
講師を務めた同組合の田端忠代表理事は首里城の焼失で、技術の継承について考える機会も増えたとして「技術の継承は、身内同士で行われることが多い。今回のように、オープンにさまざまな人が琉球赤瓦漆喰に触れる機会を増やしていくことが大事だ」と講習の意義を説明した。
本部町から参加した仲里達也さん(57)は「壁に塗る漆喰とは違って、新鮮な経験になった。習った技術を生かせるようになりたい」と話した。