卒業式もオンラインで ボリビアのオキナワ第一ボ学校、児童生徒95人が参加


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オンラインで実施されたオキナワ第一日ボ学校の卒園式・卒業式・修了式の様子

 ボリビアのオキナワ第1移住地にある、オキナワ第一日ボ学校の卒園式・卒業式・修了式が11月23日、オンラインで行われ、児童生徒ら95人が参加した。例年は公民館で全校児童生徒と家族を集めて開催するが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、子どもたちの健康や安全を考え、初めてオンラインでの実施となった。

 午前9時に開式し、ボリビアと日本の国歌を斉唱した。その後、卒園生5人と初等科の卒業生6人の名前が読み上げられた。呼ばれた生徒は照れながらも笑顔を見せていた。本校は2月に始業したが、3月に政府の外出禁止令などを受けて休校となった。運営委員会や父母会と相談しながら、5月から在宅学習に切り替え、課題やオンライン授業を続けてきた。

 井上久美校長は「オンライン授業は、ほとんどの先生が初めてで手探り状態だった。新しい学習支援を行い、子どもたちも新しい学びを得ることができた。世界中とつながり、家にいながら学べる経験ができたと思う。この経験を生かしていろんなことに挑戦してほしい」とあいさつした。

 沖縄県の現職教員で、国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として2年間派遣されていた兼島英未教諭は、新型コロナの影響で3月に一時帰国を余儀なくされた。再赴任はできなかったがオンラインで式に参加した。「クラスの担任として1学期の間だけ皆さんと勉強ができてよかったという気持ちと、もっと一緒に勉強して過ごしたかったという気持ちだ。離れているけど、日本の沖縄から健康を願っている」と伝えた。

 親川ウーゴ地域長、諸見謝幸孝学校運営委員長らもあいさつし、コロナ禍における教師や保護者らのサポート、支援してくれる各団体に感謝の意を伝えた。
 (安里玉元三奈美通信員)