元ひめゆり学徒 津波古ヒサさん死去 93歳 平和祈念資料館の証言員を約30年務める


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津波古ヒサさん(ひめゆり平和祈念資料館提供)

 元ひめゆり学徒で、ひめゆり平和祈念資料館の証言員を約30年間務めた津波古ヒサ(つはこ・ひさ)さんが8日午前11時11分、老衰のため、南城市の老人施設で死去した。93歳。那覇市出身。自宅は南風原町宮平。告別式は10日正午から午後0時半、那覇市泉崎2の103の30、サンレー那覇紫雲閣で。喪主は長男嫁悦子(えつこ)さん。

 沖縄師範学校女子部本科1年の時、ひめゆり学徒隊として戦場に動員された。米軍に捕らわれた後、沖縄市住吉にあったコザ孤児院に併設された学校の教壇に立ち、戦後は教員として障がい児教育に力を注いだ。教員だった兄を含む11人の親族が対馬丸に乗船し、犠牲になった。

 ひめゆり平和祈念資料館の建設に携わり、1989年の開館当初から2019年まで、同館証言員を務めた。

 08~10年にかけ現・公益財団法人沖縄県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団の評議員も担った。