走り幅跳びの又吉「東京パラ目指す」 有志ら名護で激励会


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「又吉康十選手を応援する有志の会」や出身保育園の実りの里保育園園児らから激励を受ける又吉康十(後列中央)=9日、名護市の21世紀の森屋内ドーム

 【名護】沖縄県名護市出身のパラアスリートで、男子走り幅跳び(義足・機能障害T64)の又吉康十(26)=名護高―帝京平成大出―ゼンリンDC=の激励会(又吉康十選手を応援する有志の会主催)が9日、同市の21世紀の森屋内ドームで開かれた。又吉は目標とする東京パラリンピック代表内定に向け「どこまで跳べるか自分の可能性を試したい」と力強く語った。

 激励会は名護高校ラグビー部OB会と名護市スポーツ振興協議会で組織する「有志の会」のメンバーや、又吉が体を動かす楽しさを覚えたという「実りの里保育園」の園児らが参加した。花束を贈呈したほか、園児らが駆け寄って「一番になってね」と声を掛けていた。

 名護高校ラグビー部時代はセンターとして活躍した又吉。「バックスの中ではそれほど足が速い方ではなかった」と振り返る。あいさつでは大学進学のため上京後、事故で脚を失ったことに触れ「事故に遭う前は脚のない人を見ると『かわいそうだな』と思っていたが、脚がなくてもなんでもできる。以前より速く走れるし、遠くに跳べる」と競技ができる喜びを語った。

 9月の日本パラ陸上選手権では6メートル24を跳びアジア新記録、大会新記録をたたき出し、東京パラリンピック出場への自信となった。園児の激励に「7メートルを目標に、東京パラリンピック、パリパラリンピック出場を目指したい」とさらなる成長を誓った。