キングス終始リード 信州に83ー69 今村、3点弾連発で勢い 第19戦


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琉球―信州 第2Q、3点弾を放つキングスの今村佳太(右)=9日、沖縄市体育館(喜瀬守昭撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは9日、沖縄市体育館で信州ブレイブウォリアーズ(西地区6位)と今季第19戦を行い、83―69で勝利した。通算成績は14勝5敗。同1位の三河と勝敗数で並んでいるが、直接対決の結果を踏まえて同2位のまま。次節は12、13の両日、大阪府のおおきにアリーナ舞洲で大阪エヴェッサ(西地区)と対戦する。

 今村佳太が左腕を目いっぱい伸ばし、インサイドを狙われたパスに指を掛けた。ボールがこぼれる。迷わずダイブしてボールを奪うと、熱のこもった1プレーにホームのファンが大きな拍手でたたえた。

 場面は第2クオーター(Q)開始約3分。直前の攻撃では左45度から3点弾を沈めていた。ハイライトは続く。スクリーンを使って右45度から左横へドリブルすると、そのまま正面から再び3点弾を決め、点差を11点にまで広げた。「どれだけ自分たちのバスケをしながらオープンで打つか。これを続けることが大事」。試合を通して4本の3点弾を含む16点を挙げ、勢いをもたらした。

 3日前の試合はホームで31点差の大敗を喫した。この日は「プロとして戦う姿勢を見せよう」(船生誠也)と誓い合い、臨んだ。そんな中、今村はチームトップの4スチール。試合コントロールにたけた信州相手に「しっかり切るところは切る。判断しながら守った」と激しいプレッシャーをかけ続けた。

 スタッツも含め、試合ごとでのプレーの波を課題に感じているという今村。「きっかけは守備でもドライブでもいい。自分のペースを早くつかめるようにしたい」と成長を誓った。
 (長嶺真輝)


▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、1441人)

キングス 14勝5敗
83―69(21―15,21―13,22―20,19―21)
信 州 7勝12敗

 【評】点の奪い合いで始まった試合は、今村佳太やドウェイン・エバンスの連続得点で流れをつかんだキングスが前半で一歩抜け出した。守りの強度は終始変わらず、安定したリードを保ち続ける。信州も外角シュートを中心に追いすがるが、攻撃の手を緩めないキングスが勝ちきった。

◆危機感持って臨んだ

 藤田弘輝HC(キングス)の話 前のA東京戦では、ホームでああいう負け方をして、選手も楽観的ではなかったと思う。危機感を持って臨んでくれた。今日は強度の高い守りと攻撃ができた。こういう試合をコンスタントにしたい。

◆守備が悪い試合

 勝久マイケルHC(信州)の話 守備が悪い試合だった。後半、得点は取れたけど、守りがそのままだった。原理原則の守り方を破るやられ方が多かった。その部分で一歩後退してしまった。そこから学び、次の準備をしたい。