性別によらない職場づくりとは? 豊見城市が職員研修 玉城さん「ジェンダー平等」で講話


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玉城直美さん(左から3人目)から性別によらない職場づくりについて学び意見を交わす市職員=11月18日、豊見城市役所

【豊見城】豊見城市協働のまち推進課と人事課は11月18日、市役所で男女共同参画について学ぶ職員研修を開いた。沖縄キリスト教学院大の玉城直美准教授が国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」に掲げられる「ジェンダーの平等」の視点を踏まえながら「性別によらない働く環境づくりに向けて」をテーマに講話した。20~50代の約20人の市職員が参加した。

 豊見城市の課長級以上の女性管理職登用率は2019年4月現在で6・4%(3人)。県内11市で最下位となっている。

 玉城さんは海外に比べ日本は女性の育児時間が長い点などをデータと共に示し「ダブルワークをやっているようなもの」と説明した。また、管理職やリーダーに求められる力が一般的に実行力やクリエーティブ力と言われているとして、「これは男性だけにある力ですか」と問い掛けた。

 職員は五つのグループに分かれ、ワークショップを実施した。性別によらない職場づくりについて意見を出し合った。「女性管理職の人数を条例で定める」「採用人数の男女比を等しくする」「時短勤務やフレックスタイム制の導入」などさまざまな声が上がった。

 女性が少ない道路課に勤務する男性職員は「女性でもできる部署だが、(社会が)男性の仕事という固定観念にとらわれている。用地交渉など必ずしも男性職員である必要はない」と話した。

 市は第3次市男女共同参画プランの中で、女性管理職登用率を、2023年度までに8%、28年度までに10%へ引き上げる数値目標を設定している。協働のまち推進課の担当者は「数値目標達成に向け、今回の職員の声などを参考にしていきたい」と話した。