那覇市議会「平良副市長」人事で空転 与党議員も一部退席し採決延期


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人事案の採決延期が可決された後、議場に戻る平良識子氏(中央)=10日、那覇市議会議場

 那覇市議会(久高友弘議長)は10日午前の11月定例会本会議で、平良識子市議(ニライ)を副市長に選任する議案を採決する予定だったが、野党、中立の会派と一部の与党議員の計23人が退席した。議事進行に必要な定数の半数(20人)を満たせず採決できなかった。本会議を中断し約4時間半後に再開。自民党会派が22日の最終本会議に人事案の採決を延期する動議を出し、賛成多数で可決された。

 人事案の採決では与党のニライ会派、共産党会派に加え、中立の仲松寛氏(なは立志会)の計13人が賛成の立場で議場に残った。ニライだった宮平のり子氏、上原快佐氏は9日に会派を離脱し、10日は退席した。野党の自民党は人事に異を唱えて退席。中立の会派は「与党内でもまとまっていないのに審議できない」などの理由で退席した。

 定数の半数に達しなくとも、議長が出席催告をして3人以上が出席すれば進行できる。本会議の中断中に議会運営委員会などで議事進行について議論したが、共産党からも「重要な副市長人事を13人だけで決めるのはなじまない」との意見があり、出席催告をしなかった。

 日程延期の動議にはニライのみが反対し、なは立志会の上里直司氏、小波津潮氏は退席した。ほかは賛成した。