名護、機動力で挑む 全国高校ラグビーあす開幕 28日に国学院栃木と初戦


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 第100回記念大会となる、全国高校ラグビーフットボール大会が27日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。ことしは、大会史上最多の63校が出場し、頂点を決める。3年連続19度目の出場となる名護は、一戦必勝を掲げ、花園を駆ける。名護の初戦は大会第2日の28日午前10時35分から、第3グラウンドで国学院栃木と1回戦を戦う。1月3日の準々決勝、5日の準決勝のカードは抽選で決める。決勝は来年1月9日。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全試合が無観客で開催され、開会式は実施しない。

3年連続19度目の花園出場となる名護高ラグビー部のメンバーら=9日、同校

 初戦の国学院栃木はワールドカップ日本代表で活躍した田村優らを輩出した強豪校だ。宮城剛監督は勝利への鍵を「シード校の実力を持ち、勝利にはスピードが重要だ。機動力は名護が上回る」と自信をみなぎらせる。抽選を待っていた名護フィフティーンは強豪との対戦を望んでいたといい、名護ラグビーを思う存分に展開することを楽しみにしている。

 3年連続で花園の地を踏む屋部旺成主将は、県予選決勝を振り返り「持ち味のハイスピードラグビーがうまく生かしきれなかった」と課題を挙げる。縦に強く、モールが得意な国学院栃木に、自分たちのラグビーが十分に通用するとした上で「堅守からの速攻で、流れを持ってきたい」と鼻息を荒くする。

 国学院栃木は、FWの平均体重が90キロを超える。名護は平均83キロで、体重差は約10キロあり、スクラムやボールを奪い合うブレークダウンの局面などがポイントになりそうだ。FWリーダーで副主将の當山恭右は対策に抜かりはないと強調。「ファーストタックルからしっかり捉えて、組織力で圧倒したい」とコンタクトの強化に取り組む。

 セットプレーやラインアウトの確認など基本を見直し、当日に備える。「相手は格上と言われているが、負けない気持ちで全員で勝利を手にする」。初戦を制した勢いで連勝し、笑顔で迎える年越しを待ち望む。

(上江洲真梨子)